vol.13『あるコメディアンの死』が出来るまでの製作過程を、作・演出の又吉某氏が綴る日記。

2012年04月24日

あるコメディアンは死にました

「あるコメディアンの死」の無事幕を下ろすことが、いや、無事にコメディアンは死ぬことが出来ました
ご来場くださいました皆様、本当にありがとうございました。

今まで様々なトラブルが公演を襲ってきたけど、この公演ほどトラブルが多かったことは無いと思う。ピンスポ操作として参加してくれた数原君が本番前日に右肘にヒビが入り、また公演初日後に能村が注意された照明バトンを見ながら歩いてたら、客席から落ちて右くるぶしを強打
楽日に能村が演じるはずだった役のいくつかを急遽やってもらうハメに。もうこれだけでお腹はいっぱい。

翌日駐車場から劇場に行く際、おれの後ろに右手を吊るしてる数原君と、右足にギブスをして松葉杖をついている能村がいたのだけど、何だか付き添いの看護師みたいな気分になった。
その光景を見た人は、誰も今からお芝居をする人たちだとは思わなかっただろう。ケガだけは注意しないと。

だとしても、幕を閉じれたのでとりあえず良しとしよう。そして参加してくれたゲストやスタッフの方々に深い感謝を。打ち上げでその旨を伝えたかったがその打ち上げも皆大暴れだったのであまりその話も出来なかったし。

備え付けの客席とステージを逆に使ったことが結構な数で好評だった。もちろん裏側が見えすぎて集中できないと言う意見もあったし、その為にお客さんが見やすいようにするルール作りみたいなものがもっと明確に打ち出せていたらとも思うけど、気に入ってくれたお客さんが多くて一安心。会場案内の係をやっていたのだが、お客さんが舞台を見るなり「え、こっち(ステージ)に座るんだ」と驚いてくれるのには嬉しかった。ますますルール作りの件が悔やまれる。実験的な公演をする際の命題として覚えておきたい。

今回、ハッピーという一人の人物に焦点を当てて書いたのだが、笑いという行為にも考えた脚本だった。今思っているほとんどを詰めることの出来た脚本だ。「悲しい話」とアンケートに書いてくださった方もいたけれど、「この時の為に生きた」と実感出来たハッピーはやはり幸せだったんじゃないかと改めて思う。

なんて考えるのもしばらくはお預け。次は九月だ。久々のシチュエーション芝居を書く事が出来る。次回はこんなことも考えずに、ただ笑えるだけの芝居を作りたい。観て笑って、家に着く頃にはどんなストーリーか忘れて、ただ面白かったという印象だけが残るような、そんなコメディを作りたいなあ。
あと次回こそはトラブルが無いよう努めたい。もちろん、フリじゃなく。

それでは次回、水戸にてお会いしましょう。長々とお付き合いくださいましてありがとうございました!CIMG0093.JPG



posted by pf_mata at 22:36| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月15日

ガヤ隊長

昨日の稽古で大ラスを固めた。最後がバシっと決まればとりあえず体裁は保てる。いや、もちろん全部ちゃんと仕上げるつもりなのだ。何か乱暴な意見になってしまってるけど、最後以外も面白いですよ。

そういえば一気にダメ出ししすぎて拓司が気落ちするという出来事があった。確かに面白いところは面白い。だけどそれ以前の観ている人に伝える為の、なんだろう、段階をすっ飛ばして演技するところがあった。それについてキツく言ってしまったのだ。

気落ちした拓司は稽古後に昆とご飯を食べに行く約束を反故にしたとか。それにより昆からおれにクレームが来た。
だが昆はけして拓司を思って抗議したわけでなく、あくまで自分を連れてってもらう車(拓司)を失うのが嫌だっただけなのである。誤解の無いように。

その後の稽古ではちゃんと伝わるように演技していた拓司。やりゃ出来るのにあいつ…、とちょっとイラっとする。あの野郎、体力配分なんか覚えやがって。

信郎さんと着替えの件で話し合う。小道具と衣装を揃えて稽古をすると、色々な問題が浮上。おれがもっと想像しておかなきゃいけないし、物自体も早めに揃っていれば対処も早かったはず。期間があると思っていただけに完全に油断した。くそお、インフルエンザめ。あれにより稽古時間自体も実働あんまり取れてなかったりする。つくづく恨めしいぜ。あんちくしょう。

あとは植田さんの役を立たせる為に掛けていた負荷を、より一層重くしてもらった。それにより植田さん、大層窮屈そう。どんな負荷かは劇場で確認してもらいたい。それに伴い負荷が要らない役での植田さんの元気そうな姿も是非ご覧下さい。

そうだ、植田さんは(「ナンシーちゃん」でもそうだったのだが)大概の民衆のシーンなどで、率先してきっかけに反応してガヤを言ってもらうガヤ隊長を務めている。本筋の邪魔にならないのはもちろんのこと、ガヤという集団演技にも関わらずちゃんと個を出すというガヤ演技。他の人は分からないが、このジャンルに関しては絶対の信頼を置いている。

だがその地位を信郎さんが密かに狙ってるのを植田さんは気付いているだろうか。声も通るし破壊力の持ち主だ。本人が本腰を入れればかなりの脅威になることは目に見える。

そして及ばずながら能村もおそらく隙あらばと言ったカンジだ。邪魔にならないようにするというボーダーラインを踏み外すことが多いため、まだまだ隊長クラスには及ばないが、前に出る意思はかなり強い。

あと実はダークホースで安紀子さんが色の違う楽しみ方をしてるのもちょいちょい見かける。昨日はステージの上のコメディアンを野次るというシーンで、あえて野次らずに黙って冷たい視線を送るという演技を見せる。これにはやられた。なるほど、そのテがあったか。声出すだけがガヤじゃないぜと言わんばかりだ。ただサボりたかったという理由で無いことを祈りたい。

演出としてはありがたい限りなんだけど。やばいぜ植田さん、ライバルがいっぱいだ。
そこら辺のガヤ攻防も密かに楽しんでみては?

次も通しだ。最近キム兄が稽古場に毎回持ってきてくれるお菓子が密かな楽しみ。昨日はお母さんのハワイ旅行土産のマカダミアンナッツだった。次はどんな海外のお菓子なんだろう。と、さりげなくおねだりをしてみる。
posted by pf_mata at 15:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月13日

踏ん張り所

本番が着実に近づいている。ここからは基本的に通し、もしくは人数にバラつきがある日は抜き稽古という日々。もどかしいぜ。一日が40時間くらいあればいいのに。

ここまでくると、細かなニュアンスの調整の段階に入ってる、はずなのだがまだまだ抜けがある始末。まずい、完全におれのせいだ。徐々にどころではなく、一気に潰していかなければ。

曲や照明のきっかけもオペさん含めでの通しをやれるようになると、全体像が見えてきた。相変わらずわちゃわちゃした芝居だけど、ストーリー自体はシンプルで、それへの肉付けのバランスもまあ取れてるんじゃないか。初めて組む役者陣も安定してきてるし、取り分け鶴田さんは峠を越えたような感じで良かった。

だがまだ油断は出来ない。というか大詰めなのだから油断なんてとんでもない。体力気力、共に踏ん張り所だ。
posted by pf_mata at 21:48| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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